かしまし〜ガール・ミーツ・ガール〜第十二話「やがて恋が始まる」(感想メモ)

 正式な感想は、週末にでもfj.rec.animationに投稿します。

 かしまし〜ガール・ミーツ・ガール〜 感想記事一覧

  • 今回はOP無し。夜の鹿縞山を登るはずむ。小さい頃から一番はずむのことを判ってくれる女の子、とまり。寂しげな、しかし生きる力を与えてくれる初恋の人、やす菜。それぞれを大好きだよというはずむ。はずむがやす菜を好きになるエピソードの方は実はこれまで描かれていなかったので、ここで入れて来ましたか。やす菜のフルートの音色に感動したんですよね。とまりとのつながりの描き方に比べるとちょっと弱い気もするけれど、第1話で告白しているくらいなのでそれ位はまぁ。
  • 本編。荷造りしているやす菜。写真を見て顔を背けるのが嫌。それぞれ家の人に出るとまり、そしてはずむ。「もう、夏も終わりだね」そんなに時間が経っていたのか……。
  • とまりの家を訪れたが留守だったはずむは学校の屋上へ。そこにははずむの家を訪れて空振りだったとまりがミニトマトに水やりを。お互いに、話があるんだと言うはずむととまり。……ああっ、何だか嫌な予感が……。
  • 「僕、やす菜ちゃんの側にいる」散々言い淀んだ末に、ついにはずむ言っちゃいましたよ。でも良いのか、本当にそれで?
  • はずむに水をかけるとまり。「はずむだったら、今、私がとうして欲しいか判るだろ。こういうことだよ」と更に水をかけるとまり。要するに、今は側にいないでくれってことなんでしょうけど、はずむはもう一本のホースで水をとまりにかけちゃいます。女の子同士の水掛け大会キター!!
  • 濡れ鼠になったはずむととまりが屋上に寝ころんでいるの図。下着…というかキャミが透けて見えるのが何ともグー。
  • お日様の匂いがするというはずむ。布団にくるまって遊んでいた小さい頃の思い出、暖かくて安心で、いつまでもこうしていたいなってというはずむ。それは要するに、これまでのとまりとやす菜との関係のことですね。
  • とまりが言おうとしていたのは、最後に一日遊んでくれ。それでお前のこと諦めるからということ。はずむはそれを聞いて、遊ぼう、今日一日と提案。
  • それからははずむととまりのデートシーンをとまりが歌う「半分」をBGMに描きます。最初が一貫チャーハンの大食いだというのがとまりらしいと言いますか。バッティングセンターで意外と上手いバッティングを見せるはずむに吃驚。エスカレーターでとまりのスカートを押さえるはずむ。というか、それスカートじゃないし。…ということを説明しているとまりに。ああっ、捲っちゃだめですはずむきゅん。カラオケに入った二人。梅雨空のイルクーツクって、イルクーツクに梅雨、無いし(そういう突っ込みをする場面じゃないのは承知で)。
  • 鹿縞神社にお参りした二人。はずむもとまりもやす菜が良くなりますようにとお願いを。病気のこと、流石にもう話していましたか。帰ろうというとまりに、ばすむは最後にお願いがあるんだと言います。その頃、やす菜は家を出発していて……。
  • Bパート。橋の上のあゆきは、はずむの自転車が残されているのに気づきます。ところで河川敷に「私有地」とあるのは目に付いたのですが、何か意図があるのか?
  • とまりの漕ぐ自転車の後ろに乗っていたはずむ。「普通、こういうのは男が漕ぐもんだぞ」「だって僕、もう女の子なんだもん」お約束キター!!
  • 「このまま海まで行くか?」と言われ、「海…本当に行けたら良いね」というはずむ。
  • やっぱりとまりと別れるのは辛いらしく、はずむは泣き続けます。また泣き落としか〜と思ったら、「もう好い加減、そういうのは卒業しないとな。決めたんだろ」ととまりが諭します。お…、流石に成長しましたか。
  • 「はずむはさ、いるから、いつも、あたしの中に」というとまり。子どもの頃、川を渡ったらお嫁さんに…のエピソードを持ち出すとまりは、その時の思い出を死ぬまで自慢してやると言います。思い出を胸に一生生きるってば。
  • 「男だろ?」行けよ、と言うとまりは最後にこう言います。この台詞は今やとまりちゃんにしか言えませんね。
  • 「行っちゃやだ」……と思ったら、はずむが行く前にとまりちゃんの方が崩れちゃいましたか。はずむ、とまりを抱きしめます。キスしちゃうの? …あ、流石にしてないか。
  • やす菜が待ってるというとまりは、石伝いに向こう岸へ。追いかけて来てくれるかも? という淡い期待があったのかな。でも、はずむの姿はありません。
  • そこに現れたあゆき。「肩が必要かと思ってね」「あたしには自分の足がある」あら、あゆきはとまりに抱きついて泣いています。前回に引き続き、あゆき×とまりな場面です。「あたしが代わりに泣いてあげる」と言い、泣くあゆき。本当は、あゆきはとまりの方こそ幸せになって欲しかったのかな。まぁ、あゆきちゃんはとまりちゃんを幸せにしてあげて下さい(違)。
  • 学校の屋上で鹿縞山を見上げたやす菜。こんな夜に学校に入り込めるのか? 鹿縞本町駅に向かったやす菜。鞄を拾ってくれた女性も認識出来ないやす菜。
  • 「やす菜ちゃん、怖がらないで、僕のお願いを聞いて欲しいんだ」やす菜の前に現れたはずむは、僕の側にいて欲しいと言います。「やす菜ちゃん、大好きだよ」改めてはずむがやす菜に告白……。その一言でやす菜の世界が実にあっさりと開け、男性まで見えるようになったのは吃驚。
  • 「人を求める心、他者を慈しむ心。愛、愛を語ることは難しく、愛をみることも出来ない。それどころか、愛は時に苦痛をうみ、傷つける武器にさえなる。しかしそれでも彼らは愛を求める。それが生きる目的だから誰かとの別れを悲しみ、誰かとの出会いを喜び、心を通わせ、泣き、怒る。その一つ一つを経験するために、その中にある愛を求めて、命はいきようとするのだ。もし、君達の星に選択の時が来たら、どうか、あやまちをおかさないで欲しい。どんなに苦しくても、どんなに辛くても愛が無ければ生命は生きていく価値を失うということを」人とのコミュニケーション能力が欠如している宇宙仁さんが、愛を語りますか(笑)。
  • 自分の星へと去って行く宇宙仁とジャン・プゥ。ジャン・プゥは光の雪を街に降らせます。愛しいみんなとオネニーサマのためにというジャン・プゥ。「生体端末のお前が。つくづく愛とは偉大なものだな」という宇宙仁。オネニーサマはファーストキスの相手って、第1話でぶつかった時のことですね。原作のエピソードがこんな所で。
  • 宇宙船を見上げるはずむの両親。あ、ちゃんと梅が植えてある。並子先生が泣いていたのは、宇宙仁さんの正体に気づいていたのかな。
  • そしてそのままEDへ。今回は「キミのためにできること」という歌ですか。新学期。はずむの両親は相変わらず。ベーコンエッグ載せトーストは原作でも食べていたメニューですね。やす菜の父も初めて顔が。父のトースト奪って食べちゃうやす菜。すっかり病気は治ったようで。
  • はずむの家に迎えに来ているとまり達。何だか、これまでと関係が全然変わらないというよりは、第1話の状態に戻っただけのような。
  • 最終話でもやっぱり並子先生はマンホールに落ちますか^^;;;;
  • やす菜と二人で屋上庭園の世話、屋上でみんなで昼食。
  • 下の花壇の世話をしているはずむにあゆきと一緒のとまりが何か誘います。それを断ったはずむ。そこに現れたのはやす菜。ああ、二人は付き合っているから…。花壇に植わっていたのはまたプリムラ
  • 手を繋いでいたやす菜とはずむ。そこは、はずむが第1話で告白しようとした桜の木。ああ、ここで告白し直すのかな……と思ったら、最後の最後で驚愕展開に。
  • はずむから手を離したやす菜ははずむに「あのね」と言います。笑顔を見せていたので、別れようという話では無いと思うのですが。
  • そして思い出のあの川で、とまりの横を通り過ぎたはずむは、川を渡って向こう岸からとまりに「あのね!」と呼びかけるということで本当のエンド。えええええええええええええええええええっ!? 最後の最後のシーンまで綺麗なやす菜エンドの話で来ておいて、これはひょっとして「何時までも三人で」エンドなのでは無いだろうか? これでDVD最終話の真EDにつなげようということなんでしょうか? 10月に13話が出るまで、色々と議論を呼びそうなずるいラストシーンだなぁ。
  • 総評。原作をそのまま踏襲するのでは無く大胆に変えてきたシリーズ構成。女の子同士だから、と三角関係を単純に肯定するのでは無く、きっちりとはずむにやす菜を選ばせたこと、そしてその上でとまりとはずむの最後の一日をきっちりと描いた上での、やっぱりはずむに「行かないで」というとまりは良かった。本作の真ヒロインは誰がどう見てもとまりです。
  • そんな辛い別れがあった後で、やす菜エンド。こちらもきちんと病気が治って良かったです。とまりとも友達のままで居られて、全ては丸く収まって…と心爽やかなEDかと思ったら、最後の最後をあんな形で締めたものだから、この先が気になって仕方が無いじゃないですか。いや、制作側の狙いどおりなのだろうけど……。う〜ん、これで第13話でとまりエンドだった日には……。

(追記)

  • 限りなく殿堂入り作品なのだが、このラストシーンで少し減点。それでも殿堂入りだが。ただ、私自身はとまり派である上に、やす菜が病気であるが故に選ばれたという展開に少し割り切れない(それ以前にはずむがやす菜のことが好きだったという前提があるとしても)想いがあるので、含みを残してくれたスタッフに感謝したい気持ちもあるのだが。